【初心者向け】見るべき数字はコレ!データの分析・活用方法
ストアの売上UPには欠かせないデータ分析。売上を伸ばすためには、実績を把握し、分析を行うことが必要です。それによってストアの改善や施策を打つことができます。
売上UPに不可欠なデータ分析ですが、ストア運営初心者にとっては難しく感じられるでしょう。
- 自社ストアのデータ分析方法がわからない
- 分析したもののどう改善していけばいいかわからない
- 簡単にデータ分析ができるツールがあれば知りたい
ストアクリエイターProはさまざまな分析指標がありますが、今回は初心者向けにどの数字を見て、どのように改善していくのかをピックアップして解説します。
また、購買率UPのためのクーポン施策とその検証、改善についても触れていきます。
ぜひ参考にしながら、自社ストアの運営に役立ててみてください。
目次
売上レポートを見ていこう
売上レポートを見る前に、売上を構成する要素を確認していきましょう。
ネットショッピングの売上基本公式は以下のとおりです。
売上=訪問者数(UU)×客単価×購買率
※UU・・・ユニークユーザー(ストアへの訪問者数)
この公式をもとに見るべき数字、分析指標を確認していきましょう。
まず確認する項目は以下のとおりです。
- 売上
- 訪問者数(UU)
- 客単価
- 購買率
ストアクリエイターProの統計>基本情報で以下のレポートを見ることができます。
売上レポート、分析に関してはストアクリエイターProの以下のページをご参照ください。
▶統計ページ(Yahoo!ショッピングストア限定)
▶統計情報マニュアル(Yahoo!ショッピングストア限定)
▶統計情報用語集(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
目標数値を設定しよう
現状の各数値がわかったら、目標売上に合わせて各数値の目標値を設定しましょう。
ストアクリエイターProで目標値の設定ができます。トップページの統計>目標設定で設定できます。
▶統計|目標設定(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
目標値を設定すると実績値との比較が表示されます。この差分が改善のポイントです。
目標値の基準がわからない場合は以下のページをご参照ください。売上月商金額別の参考値が確認できます。
▶戦略的なストア運営のために 何を基準に目標をたてる?(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
各数値を分析し、改善点を見出そう
売上レポートより各数値の見るべきポイントを確認し、改善策を洗いだしていきます。目標値と実績値との差分が改善点です。
売上を構成する指標の見るべきポイントと改善施策を見ていきます。
1.売上
まずは、売上をチェックしていきましょう。売上は、自社ストアのデータを分析する上で、もっとも重要な数値です。
ストアクリエイターProでは、日次、週次、月次で売上を確認できます。
▶統計ページ(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
売上を上げるために各数値の改善は後ほど説明していきます。ここでの見るべきポイント、改善点は以下のとおりです。
【見るべきポイント】
・デバイス(PC・スマホ・アプリ)ごとの売上の割合、推移
【改善ポイント】
・注力するべきデバイスの売り場を把握する
【改善施策】
・スマートフォンの売上が6割以下であればスマートフォンの売り場対策を行う
Yahoo!JAPANのEコマースではスマートフォン経由での売上の割合が59.3%を占めています。
もし、まだスマートフォン売り場の対策をしていなかったら、Yahoo!ショッピングに対応したにぎわいツールがそろったB-Spaceを利用しましょう。スマートフォンでも見やすいストアを作成できるのは、数あるにぎわいツールの中でもB-Spaceだけだからです。
スマートフォンサイズの特集バナーやタイムセールバナーをスライドさせたり、お客様の属性にあわせて表示する商品を替えることができます。
▶B-Spaceのスマートフォン機能について詳しくはこちら
2.訪問者数(UU)
訪問者数(UU)も統計の基本情報で確認できます。
訪問者数の場合は、その訪問者が検索から来たのか、メルマガ経由できたのかなど、どのルートでストアに訪問したかを調べます。
ストアクリエイターProの参照別レポートは統計>参照元別から確認できます。
▶参照別|統計(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
ここでの見るべきポイント、改善点は以下のとおりです。
【見るべきポイント】
・訪問者数(UU)の目標値と実績値の差分
・参照元(Yahoo!ショッピング検索、ストアニュースレター、Yahoo!・Google検索経由など)はどこからで、割合はどのくらいか
【改善ポイント】
・参照元別に訪問者数を増やす施策を立てる
【改善施策】
・検索経由の流入を増やす
→SEO対策をする
→広告(アイテムマッチ)を活用する
・メール(ストアニュースレター)経由の流入を増やす
→メールの頻度を増やす(頻度を決める)
→メールの件名を改善する
→メールにクーポンなどの特典を付ける
改善施策について以下より順を追って説明します。
・検索経由の流入を増やす
→SEO対策をする
①どの検索キーワードで流入しているかを確認し、商品名、商品説明に加えます。
ストアクリエイターProのトップページから統計>検索流入より検索キーワードが確認できます。
▶検索流入を確認する(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
②商品名、説明文の見直します。
検索流入キーワードも含め以下の文言も入っているか確認し、加えます。
⑴メーカー/ブランド名を入れる
【例】アサヒ スーパードライ
⑵用途を入れる
【例】お歳暮 冬ギフト 寒中御見舞
(3)関連キーワードを入れる
【例】ギフト 詰め合わせ 高級
→広告(アイテムマッチ)を活用する
クリック課金型広告「アイテムマッチ」では検索結果ページの専用枠で上位表示させることができます。
広告(アイテムマッチ)経由でどのくらい集客したいかという目標を決めて広告予算を設定しましょう。
アイテムマッチ経由の集客がどのくらい見込めるかは以下の記事をご参照ください。
・メール(ストアニュースレター)経由の流入を増やす
→メールの頻度を増やす(頻度を決める)
毎週何曜日の何時にどのような内容で配信するのかなどを決めて定期的なメール経由での流入を狙います(メールマガジンの定例化)
→メールの件名を改善する
メール経由でのお客様の流入を増やすためには、メールの開封率が重要です。そのためには思わず開封したくなるような件名にすることを心がけましょう。
メール配信の結果は以下で確認できます。
▶ニュースレター|統計(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
メール配信の開封率を上げる方法は以下の記事をご参照ください。
→メールにクーポンなどの特典を付ける
メールの開封率、メール経由での流入を上げるためにクーポンなどの特典付きでメールを送ります。
件名に【500円クーポン付】や【メール限定クーポン】などを入れ、メール配信者向けにクーポンの案内を付けてメールを配信してみましょう。
クーポン付き、クーポンなしで開封率にどのくらい差が出るかも把握しておくと今後の施策の参考になります。
3.客単価
客単価も目標値と実績値を確認しましょう。客単価UPは商品単価そのものをUPする方法と買上点数を上げるの2方向から可能です。
ここでの見るべきポイント、改善点は以下のとおりです。
【見るべきポイント】
・客単価の目標値と実績値の差分
【改善ポイント】
・1人当たりの商品単価UPを目指す
・1人当たりのお買い上げの点数を増やす
【改善施策】
・購入価格条件を付けて特典を設定する(送料無料・クーポン)
・高単価商品のポイント設定を優遇する
・ついで買いを増やすために回遊率を上げる売り場を作る
改善施策について以下より順を追って説明します。
・購入価格条件を付けて特典を設定する(送料無料・クーポン)
例として以下のような設定が考えられます。特典の条件として購入価格を設けることで客単価を上げる方法です。
・送料無料の設定:5,000円以上、送料無料
・クーポンの設定:5,000円以上のお買い物で500円OFFクーポン
▶「条件付き送料無料」を設定する(Yahoo!ショッピングストア限定)
▶ストアクーポンを新規発行する(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
・高単価商品のポイント設定を優遇する
高単価商品の購入に対してポイント設定を優遇することで、客単価を上げる方法です。
▶「商品別ポイント倍率」設定(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
・ついで買いを増やすために回遊率を上げる売り場を作る
ストア内の至る所に、ついで買いしたくなるような導線を入れておく方法です。
【例】
- 上部ナビゲーション、看板におすすめ商品、特集バナーを表示させる
- 商品ページのひと言コメント欄に関連商品やおすすめ商品、特集を表示させる
- 各ページのフッターにおすすめ商品を設定する
以上の設定に関しては以下の記事に詳しく書いてありますので、ご参照ください。
4.購買率
購買率も目標値と実績値を確認しましょう。
購買率は他の数値と比べて分かりにくい部分もありますが、以下のページの数値を参考にして目標値を定めましょう。
▶戦略的なストア運営のために 何を基準に目標をたてる?(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
購買率UPのための施策を検討するには、お客様の属性も把握する必要があります。
▶お客様属性を確認する(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
商品ごとの購買率改善のためにも商品別レポートも確認しておきましょう。ページは見られているのに購入されていない商品の洗い出しが必要です。
▶商品別を確認する(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
ここでの見るべきポイント、改善点は以下のとおりです。
【見るべきポイント】
・購買率の目標値と実績値の差分
・自社ストアのお客様はどんな人か(お客様属性)
・見られているけど買われていない商品はどれか(商品別)
【改善ポイント】
・お客様に合わせたストアの構成
・購入したくなる、安心して購入できる商品訴求
【改善施策】
・ユーザーに合った商品を提案する
・商品ページの情報量を充実させる
・レビュー投稿を見せる
・特典を付ける(クーポン)
改善施策について以下より順を追って説明します。
・ユーザーに合った商品を提案する
購買率を上げるためには、お客様に合った商品を提案することが重要です。
Yahoo!ショッピングの店舗サポートツールがそろったB-Spaceを利用すれば、お客様の属性に合わせて商品棚やバナーの表示が設定できます。
ターゲットごとに陳列商品を設定でき、自動で切替してくれるので、お客様に合った商品棚を表示させることが可能です。
▶動く!商品棚についてくわしくはこちら
にぎわいバナーもターゲットごとに見せたいバナーを自動で切替てくれます。HTMLの知識がなくても簡単にスライドバナーの設置ができます。
▶にぎわいバナーについて詳しくはこちら
・商品ページの情報量を充実させる
商品ページに知りたい情報が全て入っていると安心して購入ができます。商品のトップ画像も売れる要素を備えておくことが必要です。
売れる商品画像の作成にはB-Spaceのらくらく画像制作ツールGAZN(ガゾーン)が便利です!
豊富な商品テンプレートから選べ、必要な情報をしっかり訴求したデザイン性豊かな商品ページが作成できます。
▶GAZN(ガゾーン)について詳細はこちら
その他には商品の細部の画像やスペック、付属品の有無などお客様が疑問に思う部分は画像や商品説明で補いましょう。
サイズ違いや色違いも詳細画像(バリエーション画像)で登録しておきます。
▶基本情報(4-2)個別商品設定
売れる商品画像についての詳細は以下の記事をご参照ください。
・レビュー投稿を見せる
レビューがあると安心して購入ができるため、購買率UPにつながり、お店の信頼度も上がります。レビューをうまく活用しましょう。
B-Spaceのにぎわいタイムラインを利用すれば、レビュー情報やストアでの購入情報などリアルタイムで表示できます。
▶にぎわいタイムラインについて詳しくはこちら
・特典を付ける(クーポン)
購買率UPの効果が最も高い施策はクーポン施策です。クーポンがあることによって商品購入の後押しになります。
クーポンを設定することで、商品詳細ページ、カートページ、検索ページで以下のように表示がされるので、購買率UPにつながります。
ただクーポンを配布するだけではその効果が薄れてしまうので、最適な人に、最適なクーポンを配布することが重要です。
対象者を細かく分けてクーポンを設定したい場合に役立つのが、優良顧客育成ツールのSTORE’s R∞(ストアーズアールエイト)です。
▶無駄打ちしない!必要な人にだけクーポン発行|STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)のメリットとして以下が挙げられます。
- 配信対象者に合わせてクーポンを発行できる
- ストアの顧客状況を分析できる
- ABテストなど簡単に実践できる
- 配信費用・ツール使用は無料
※ただし、PRオプションを全品1%以上設定しているストア様のみ利用可能
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)の利用にはPRオプションの設定が必要です。未設定の方は以下のバナーより設定ページに進んでください。
クーポン施策のPDCAを回そう
購買率UPに効果の高い販促施策として用いられるクーポン施策ですが、ただ発行して終わりではありません。
クーポン施策はターゲットを選定し、内容を決め、クーポン発行後に効果測定をし、改善をするというPDCAを回してクーポン施策の精度を上げていくことが重要です。
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)は、クーポンの配信結果が以下のように確認できます。
▶配信結果|STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)ヘルプ
配信結果をもとに、以下の2つの項目を見ていきます。
- クーポンが獲得/利用されたか
- クーポン経由での売上(取扱高)は伸びたか
1.クーポンが獲得/利用されたか
クーポンの獲得数と利用数を確認しましょう。
・クーポンが獲得されていない場合
クーポンが獲得されていない場合は、クーポン配布対象者に認知されていないので導線を見直します。
クーポンへの導線を見直す
→メール(ストアニュースレター)をクーポン配布対象者に配信し、獲得を促す
→トップページの看板にクーポンへの誘導バナーを設置する
→注文金額、注文個数条件を見直す(検索結果へR∞クーポンバッジが表示される条件にするために)
▶検索結果へのR∞クーポンバッジ表示についてはこちら
・クーポンが利用されていない場合
クーポンが獲得されているけれど利用されていない場合は、クーポンの内容を見直します。
クーポンの利用条件を見直す
→注文金額や注文個数条件を付けている場合に、平均客単価より大きく高めに設定していないかどうか確認する
クーポンの利用期間を見直す
→クーポンを利用できる期間を短くして、すぐに使う理由を持たせます。
クーポンの値引き内容を見直す
→値引き率なのか値引き額で訴求したほうが魅力的なのかを検討します。
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)ではABテストも可能です。以下の記事をご参照ください。
2.クーポン経由での売上(取扱高)は伸びたか
全体の売上に占めるクーポン経由の売上(取扱高)を確認します。
・クーポン経由の売上(取扱高)の割合が通常の売上に比べて多い場合
配信対象・内容を見直す
→通常の売上が下がっているなら、費用対効果が悪い=必要以上にクーポンを発行している可能性が高いので、新規を優遇するなどクーポン内容を見直します。
以上の2項目を確認しながらPDCAを繰り返し、施策の精度を上げていきましょう。
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)ではCRMにも役立ちます。CRMに関しては以下の記事もご参照ください。
まとめ
今回は売上レポートでの数値をどのように分析して、自社ストアをどのように改善していくかを具体的に説明いたしました。
説明した施策のPDCAを回すことで、LTV(Life Time Value)と呼ばれる顧客生涯価値の向上が見込めます。
この指標は、お客様が一生を通じてその企業に対してもたらす利益を指します。LTV(顧客生涯価値)を得ることがストアの売上を継続的に上げていくための重要なキーとなってきます。
少し難しいかもしれませんが、今回紹介したにぎわいツールのB-SpaceやSTORE’s R∞(ストアーズアールエイト)などの外部ツールも有効活用しながら、まずは自社ストアの売上UPを目指していきましょう。