2021年08月06日

アイテムマッチレポートはこう見る!クリック、ROASの結果別アイテムマッチ運用方法まとめ

アイテムマッチを利用することに慣れてきたら、次に心がけたいのがアイテムマッチを継続して、さらに広告効果を上げていくための運用です。

アイテムマッチを使ってみて「なんとなくお客様が増えた気がする」「売上が伸びた気がする」という数値に基づかない感想だけだと、ストアの成長にはつながりません。

目標クリック、目標ROASは達成していますか?
目標に達成していなかったら、目標に向けて改善対策していきましょう。

今回はアイテムマッチ運用を効率よく行っていただくための見るべき指標と改善対策についてパターン別に解説していきます。

■この記事のポイント

  • ポイントは目標クリック目標ROASが達成しているかどうか
  • クリックとROASの良し悪し別の対策をしよう
  • 入札の調整は商品ごとに行う
  • 広告の評価はストア全体でみよう

店長、アイテムマッチもそろそろ慣れてきたんじゃないですか?

はい。ただアイテムマッチの分析や運用にかける時間があまりないなぁと思ってまして・・・

アイテムマッチの配信結果でどの数値を見るべきか、それをどう改善するかがわかっていれば、手間はそんなにかかりませんよ。
せっかくうまくいっているので続けていきましょう!

それぞれの数値目標があれば、施策に迷うことがありません。
効率よく運用する方法をお伝えしますね。

アイテムマッチの運用の流れ

アイテムマッチ運用の流れは、商品を入札する>配信結果を分析する>改善を行うというPDCAの繰り返しです。

アイテムマッチの効果を正しく分析するためには、アイテムマッチによってどのくらいの売上を作りたいか、そのために必要な訪問者数(クリック数)は何名で、どのくらいの費用がかかりそうかという目標設定が必要です。

目標設定に必要な数値は以下の式で算出できます。

■売上の方程式

売上=訪問者数(UU)×購買率×客単価
※UU・・・ユニークユーザー(ストアへの訪問者数)

■目標売上から必要な訪問者数(クリック数)を導き出す

必要な訪問者数(クリック数)=目標売上÷購買率÷客単価

※自ストアの購買率、客単価はアイテムマッチレポートで確認するかストアクリエイターProで確認しましょう。

■目標達成に必要な広告費を計算する

必要な広告費=必要な訪問者数(クリック数)×入札価格

目標設定について詳しくは以下の記事をご参照ください。
売上目標を決めよう!ー目標の立て方 事例紹介ー
まずは月商30万を目指そう!広告予算はどのくらいかけるべき?

アイテムマッチレポートで配信結果を分析

アイテムマッチで順調に運用でき、売上が伸びているかどうか、アイテムマッチレポートで配信結果を確認し、分析します。

この時に目安となる指標が「クリック数」と「ROAS(ロアス)」です。

まずはアイテムマッチ実績レポートの月別でストア全体の結果を把握し、詳細は商品別>月別のレポートで見ます。

目標と対比する

アイテムマッチレポートから、目標に対して以下の数値がどうだったかを中心に見ていきます。

  • クリック数(訪問者数)
  • ROAS(ロアス)

■ストアの実績比較例

商品単価:5000円、粗利率:30%、入札価格:25円

クリック数利用金額
広告費
売上金額CVR
購買率
ROAS
目標2,40060,000300,0003%500%
実績2,00050,000150,0001.5%300%
目標との差-400-10,000-150,000

目標売上との差を確認したら、まずはクリック数が達成しているかどうかを見ます。その次にROASを確認します。

ROASについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
広告効果の目安「ROAS」を徹底解説

そうすると以下のパターンに分かれます。

【クリック数が目標達成】
クリック数が目標達成、ROASも〇
クリック数が目標達成、ROASは✖

【クリック数が目標未達成】
クリック数が目標未達成、ROASは〇
クリック数が目標未達成、ROASも✖

クリック数が目標達成していれば、お客様がストアに訪問し、集客には成功しているということです。

ROASが高くでるか、低くでるかは「入札価格」と「購買率」が関係してきます。

配信結果パターン別の分析と対策について見ていきましょう。

配信結果パターン別の分析と対策

目標対比で全体の数値が把握できれば、次は詳細を見ていきます。

詳細を見る場合にはアイテムマッチレポートの商品別>月別でアイテムごとに確認します。

配信結果のパターンごとにレポートにどんな変化があるか説明していきます。

説明をわかりやすくするために、目標は全てのパターンに統一しています。

  • 目標売上:300,000円
  • 広告予算:75,000円
  • 目標クリック数:3,000
  • 目標CVR(購買率):2%
  • 目標ROAS:400%

クリック数が目標達成、ROASも〇の場合

目標クリック数が取れていて、かつ購買率が良かったので売上金額も達成し、ROASも上振れしました。

この場合はお客様も訪問していて、購入に至っているのでこの勢いを止めないよう、広告予算を上げて広告配信の量を増やして、さらなる売上アップを目指しましょう。

商品名クリック数入札価格≒CPC利用金額
広告費
売上金額CVR
購買率
ROAS
商品A2,00025円50,000円200,0002%400%
商品B1,00025円25,000円150,0003%600%
全体3,00025円75,000円350,0002.3%467%

以下の記事もご参照ください。
広告運用が波に乗ってるサイン!クリック数もROASも好調な場合の運用方法

クリック数が目標達成、ROASは✖の場合

目標クリック数は取れているのに、購買率が悪いために売上につながっていません。そのためROASも低くなっています。

この場合はお客様に商品は見られているけれども買われていない状態なので、以下の対策がおすすめです。

  • 売れ筋商品や購買率の高い商品を追加する
  • クリックされているのに売れていない商品の入札価格を下げる
  • 全体のクリック数を確保するために「全品指定価格入札」を行い、「個別入札」で売れ筋の入札価格を高く、売れていない商品の入札価格は最低入札価格で入札しておく
商品名クリック数入札価格≒CPC利用金額
広告費
売上金額CVR
購買率
ROAS
商品A2,00025円50,000円100,000円1%200%
商品B1,00025円25,000円75,000円1.5%300%
全体3,00025円75,000円175,000円1.16%233%

以下の記事もご参照ください。
アイテムマッチのお悩み「売上が伸びない」を解決しよう!クリック数が取れているのになんで?の答え

クリック数が目標未達成、ROASは〇の場合

クリック数は取れていないけれどもROASは悪くないという状態です。

お客様のニーズにマッチした商品が出稿できていない、入札価格が低いために商品掲載がされていないことが考えられます。

この場合は以下の対策がおすすめです。

  • ニーズの高い商品、季節需要の高い商品を追加する
  • 購買率の高い商品の入札価格を上げてみる
  • 入札商品が少なすぎる場合は最低入札価格でもいいのでとにかく増やす
商品名クリック数入札価格≒CPC利用金額
広告費
売上金額CVR
購買率
ROAS
商品A1,00035円35,000円125,000円2.5%357%
商品B20025円5,000円35,000円3.5%700%
全体1,20033.33円40,000円160,000円2.67%400%

以下の記事もご参照ください。
クリック数が足りない!でもROASは悪くないときのアイテムマッチ運用方法

クリック数が目標未達成、ROASも✖の場合

クリック数も取れていないので、当然売上にはつながらず、ROASも良くないという状態です。まずはクリック数が取れないとROASの評価ができません。

入札商品が少ない、入札価格が低いために商品掲載が少ない、入札商品がお客様ニーズに合っていないということが考えられます。

まずは集客目的を達成しましょう。

この場合は以下の対策がおすすめです。

  • 入札商品を増やす(全品指定価格入札で全品出稿してみる)
  • ニーズの高い商品、季節需要の高い商品を追加する
  • 売れていない商品の入札価格を下げる
商品名クリック数入札価格≒CPC利用金額
広告費
売上金額CVR
購買率
ROAS
商品A1,00035円35,000円50,000円1%143%
商品B50025円12,500円35,000円1.4%280%
全体1,50031.67円47,500円85,000円1.13%179%

以下の記事もご参照ください。
「売上が伸びない」を解決しよう!3ステップで改善するアイテムマッチ運用方法

全体で目標対比を把握して、商品別レポートをみて入札商品や入札価格の調整をしていくんですね!

最終的に儲かっていればOK

広告運用の中で、ストア様によっては利益が高い商品と利益が低い商品が出てくる場合があります。

そのため、商品ごとに運用をし、ROASを目安に改善していく必要があります。

ただ一方で、利益が低くてもたくさん売れて、お店の売上に貢献している商品もあるでしょう。

最終的に利益が出ていればOKなので、商品ごとのROASだけで一喜一憂することなく、ストア全体の目標ROASを参考に運用をしていきましょう!

ストア事例 『商品A,商品Bは継続、購買率の高い商品Cを追加』
■改善前
※商品単価:10,000円、粗利率:30%

※入札価格≒CPC
売上粗利益広告費用粗利-広告費
210,000円63,000円54,960円8,040円

■改善後

※入札価格≒CPC
売上粗利益広告費用粗利-広告費
510,000円153,000円80,000円73,000円

まとめ

今回はアイテムマッチの運用方法を配信結果のパターン別にまとめて説明しました。

アイテムマッチを継続して利用しているといろんなパターンに遭遇します。

まずは「クリック数」を確認し、クリック数に関しては常に十分とれるようにしておきましょう。まずは集客が肝心です。

訪問者数が安定してくれば、あとはROASの改善のみです。商品別で確認して、入札価格のチューニングと購買率の改善ができれば、アイテムマッチをうまく運用しているといえます。

運用のコツがわかってくると、着実に売上アップにつながっていくので、土台を作るためにもアイテムマッチ運用を続けていきましょう。

【関連記事】
入札価格のチューニングで訪問者数を増やそう!アイテムマッチ運用テクニック
売上の方程式「訪問者数」「購買率」「客単価」を理解しよう!
売上の方程式を分解!「訪問者数」「購買率」「客単価」を上げる方法まとめ
お客様を効果的に呼び続けるためには?アイテムマッチは必ず運用しよう!
アイテムマッチのお悩み「クリック数がなかなか増えない」を解決しよう!
アイテムマッチの広告効果を確認しよう!配信結果の見方を解説

この記事は役に立ちましたか?
はいいいえ

こちらの記事もどうぞ