年間実績からみるYahoo!ショッピングのファッションカテゴリトレンド~広告とクーポンをどう使う?~
EC市場で年々伸び続けるファッションカテゴリ。
ファッションカテゴリの商品を扱うストアの皆さんは、1年間でどの時期に売上が伸びて、どの時期に売上が停滞するか把握していますか?
どの月にお客様が集まって、どんな行動するかがわかれば、今よりもっと計画的に集客や購買率の施策が立てられ、効率よく売上アップもできそうですよね。
そこで今回は、アイテムマッチとSTORE’s R∞の年間実績からファッションカテゴリにはどのようなトレンドがあるかを検証し、おすすめの販促施策についても解説しています。
この記事を読んで、いつ頃、どのような販促施策をとるべきか、年間の売上計画、販促費(広告費やクーポンコスト)を検討する際の参考にしてみてください。
■この記事のポイント
- EC市場におけるファッションカテゴリの規模は年々増えている
- ファッションカテゴリの販促強化は10月から12月、5月から7月、3月がおすすめ
- 広告は需要期よりも早めの配信、クーポンは需要期での配信が効果的
目次
ファッションカテゴリのEC市場規模

まずはEC市場におけるファッションカテゴリの規模やトレンドを見ていきましょう。
これまでファッションは試着しないと不安だったため、実店舗での購入が優勢でしたが、年々EC化率は進み、2021年の市場規模は2兆4279億円になっています。
EC市場でファッションカテゴリが伸びた理由は、細かいサイズ表記やモデルの着用画像、お客様のレビューを充実させるなど、安心してお買い物できるように商品ページが改善されたためといえます。
※EC・・・Electronic Commerceの略で、電子商取引のこと。ネット通販、ネットショップなどを指す。
■物販系分野のBtoC-EC市場規模
EC市場でのファッションカテゴリは今後も伸びそうですね!
私たちもわかりやすい商品ページ作りを目指しましょう。
商品ページについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶商品ページの作り込みで効果が変わる|B-SpaceでYahoo!ショッピングのストアページを作ってみよう!(PC版 商品ページ編)
ネットショッピングでファッションアイテムを購入するお客様が増えているので、自分たちのお店も売上を伸ばせるように、しっかり集客と購買率アップ対策を行っていきましょう。
アイテムマッチの年間実績からみる、ファッションカテゴリ広告のトレンド
次にアイテムマッチの直近1年間の実績から、ファッションカテゴリでどのような動きがあったか見ていきましょう。
アイテムマッチによる集客がどの時期に、どのくらい伸びたのかを把握していきます。
■アイテムマッチクリック数(訪問客数)とクリック率の推移
■アイテムマッチ利用金額の推移
ファッションカテゴリの年間広告トレンドは以下の3つです。
- クリック数、アイテムマッチ利用金額とも10月から伸び始めて、12月にピークを迎える
- 12月、3月に最もアイテムマッチが利用される=各ストア広告に力を入れているタイミング
- クリック数、クリック率が高く出ている月(10月、11月、12月、3月)は効率よく集客できている広告効果の高い月
秋冬ものの立ち上がり時期とセールのタイミングが鍵となりそうですね!
数あるストアの中から自分たちの商品を見つけてもらうためにも、クリック数(訪問客数)の多い月は広告を強化したほうが良さそうです。
STORE’s R∞の年間実績からみる、ファッションカテゴリクーポンのトレンド
クーポンの利用はどうだったでしょうか?
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)の直近1年間の実績から、ファッションカテゴリでどのような動きがあったか見ていきましょう。
■STORE’s R∞クリック数とクリック率の推移

ファッションカテゴリの年間クーポントレンドは以下の2つです。
- 7月に最もクーポンがクリックされ、クリック率も比較的高い=夏のPayPay祭など大型販促イベント月
- クリック数が比較的高く出ている月(10月、11月、12月、3月、5月、6月、7月)=秋冬、春夏の立ち上がり、実際に需要のある月にクーポンが利用される
1年間で一番クーポンの利用が多かったのは7月なんですね!
夏のPayPay祭といった大型販促イベントが大きく影響していそうです。
7月に限らず大型販促イベントの際はモール全体に集客が見込めるので、クーポンがあると他店との差別化につながり、クリック数(訪問客数)アップにつながっていそうです。
ファッションカテゴリにおすすめ施策

ファッションカテゴリにおける広告とクーポンのトレンドを踏まえて、おすすめの販促施策を紹介していきます。
1年間の実績から、以下の時期が販促施策を強化するタイミングといえます。
- 10月から12月・・・秋冬の立ち上がり~年末セール
- 5月から7月・・・春夏の立ち上がり~夏のセール
- 3月・・・入学卒業シーズン・大型セール
ファッションアイテムの需要が高まる、秋冬、春夏それぞれの立ち上がり時期からセールにかけての期間が重要です。
特に広告は早めの時期から配信し、露出を高めておくと、実際の需要期に入ったタイミングで商品を見つけてもらいやすくなります。
ファッションカテゴリにおすすめ!集客対策としての「アイテムマッチ」、購買率アップとしての「STORE’s R∞」の活用法を紹介します。
おすすめアイテムマッチ活用法
ファッションカテゴリはお客様が浮気しやすいカテゴリでもあります。
お客様の集まるタイミングで、アイテムマッチを活用し、商品の露出を高めれば、新規のお客様を獲得することは簡単です。
商品画像を作りこみ、詳細画像を充実させる
アイテムマッチは商品のトップ画像が広告で表示されます。
そのため、お客様が一目で興味を持ち、思わずクリックしたくなるような魅力的な商品画像が用意できれば、さらにクリック数(訪問客数)を増やすことができます。
アイテムマッチの広告効果をさらに高めるためには、イチオシ商品は特に、商品画像をしっかり作りこんでください。
商品画像の作り込みについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶クリックされるには第一印象が大事!売れる商品画像に共通するポイント
入札商品を増やす(全品指定価格入札×個別入札を併用する)
たくさんのお客様を集めるためには、ひとつでも多くの商品の表示回数を増やし、クリックしてもらうことが重要です。
そのためには入札商品を増やす必要があります。
そこでアイテムマッチの効果的な入札方法として「全品指定価格入札」×「個別入札」の併用をおすすめします。
全品指定価格入札をすることで全商品の露出機会を確保できます。
特に売りたい商品、売れ筋の商品は、個別入札でさらに露出させて売上アップをはかっていきます。
全品指定価格入札の入札価格に迷う場合は、最低入札価格+10円を目安にしてください。
アイテムマッチの効果的な入札方法について詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶予算5万円から始める!アイテムマッチの効果的な入札方法「全品指定価格入札」×「個別設定」を徹底解説
ファッションカテゴリ販促強化月には月次予算を上げる
ファッションカテゴリの販促が盛んになる、10月から12月、5月から7月、3月は他のストアも広告配信を強化しているということです。
販促を強化すべき月は、他店に負けないように、アイテムマッチの月次予算の上限を通常より上げることを検討しましょう。
ここで設定した月次予算の上限金額をもとに広告配信の量が決まり、均等配信システムにより期間内で予算を使いきるように広告表示頻度を調整します。
■月次予算上限を上げるタイミング
- 季節需要の高まるシーズン(10月から12月、5月から7月、3月)
- Yahoo!ショッピングの独自キャンペーン(超PayPay祭他)
- 広告予算が順調に消化しているとき
月次予算の設定について詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶はじめてでも安心|とっても簡単!アイテムマッチの「月次予算」「日次予算」設定
おすすめSTORE’s R∞活用法
前項でも説明したように、ファッションカテゴリは浮気しやすいカテゴリでもあるので、新しいお客様を増やしつつ、リピーターも獲得したいところです。
そこで対象者を絞ってクーポンが発行できるSTORE’s R∞を活用して、新規のお客様を広く獲得しつつ、既存のお客様にリピートを促すクーポンを発行していきます。
新規のお客様限定クーポン
新規のお客様に限定してクーポンを発行する場合は、以下の2通りの設定が可能です。
- 新規のお客様全体を対象にしたい場合
- 新規のお客様、かつYahoo!プレミアム会員もしくはソフトバンクスマホユーザーを対象にしたい場合
■新規のお客様限定クーポン内容例
・クーポン発行期間:1カ月
・クーポン内容:全品●●円引き(ストアの客単価による、目安は5~10%)
・クーポンの利用条件:なし
クーポン利用条件を設けないことで、広く新規のお客様を集めることが目的です。
コストが気になる方、優良顧客層を集めたい方は新規×Yahoo! プレミアム会員、ソフトバンクユーザーを対象としたキャンペーンをご利用ください。
リピート購入を促進するクーポン
新しく獲得したお客様がリピーターになってもらい、ストアに定着してほしいですよね。
既存のお客様にクーポンを発行する場合は、以下の2通りの設定が可能です。
- 初回購入者だけを対象にしたい場合(2回目購入限定)
- 既存客全体を対象にしたい場合(2回目以上購入も含む)
■リピート購入を促進するクーポン内容例
・クーポン発行期間:1カ月
・クーポン内容:全品●●円引き(ストアの客単価による、目安は10~15%)
・クーポンの利用条件:●●●円以上(目安はストアの客単価を少し上回るぐらい)
既存のお客様の場合は、広告での集客コストは基本かからないので、新規のお客様より値引きすることができると思います。
その分、粗利額が少なくなりすぎたり、客単価が下がったりしないように、利用条件を設けることがポイントです。
新規・既存向けクーポン発行方法について詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶人気店に続け!新規客獲得からリピーター育成までのステップ紹介
まとめ
今回は、アイテムマッチとSTORE’s R∞の年間実績からファッションカテゴリのトレンドとおすすめの販促施策について説明しました。
広告を強化するタイミングや活用方法を理解しておくことで、より効果的にお客様を集め、売上につなげることができるかと思います。
特にファッションカテゴリは伸びる時期が明確なので、その時期はしっかり、他店に負けないように集客&購買率アップ対策をとるようにしましょう。
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