広告のチューニングってどうして必要なの?|アイテムマッチのチューニングポイントを解説
アイテムマッチで集客効果を上げるためには、売れている商品をもっと表示させたり、効果の出ていない商品の表示を控えるといった入札価格の調整(チューニング)が必要になってきます。
しかしアイテムマッチの配信結果、実績レポートを見て、商品ごとに入札価格を見直すことは広告運用に慣れている人でもかなり手のかかる作業です。
なぜその入札価格を推奨するのかというロジックは、アイテムマッチを運用する上でストア様には知っておいていただきたい知識です。
そこで今回は、アイテムマッチの配信結果をどのように見て、どんな考え方でチューニングを行っていくのか、アイテムマッチのチューニングで着目すべきポイントについて解説していきます。
■この記事のポイント
- 入札価格のチューニングは商品を効率よく表示させ、集客効果を高めるために行う
- 入札価格のチューニングは上げるだけでなく、下げる場合もある
- クリックされている商品、ROASの高い商品、クリックされていない商品を商品ごとに分析し、入札価格をチューニングする
目次
Yさん!アイテムマッチのチューニングをもっと活用してみたいです!でも、よくわからなくて・・・
わかりました!
なぜこの商品の入札価格を上げるのか、または下げるのかというチューニングのロジックについて勉強しましょう。
まずはアイテムマッチで入札価格のチューニングがなぜ必要か説明していきます。
入札価格のチューニングが必要な理由
入札している商品を効率よく表示させ、たくさんのお客様に商品を見てもらうために入札価格のチューニングを行います。
表示回数を増やしたい場合は入札価格を上げていきますが、広告予算は限られていますので、少しずつ入札価格を調整しながら上げていきます。
入札価格を上げると入札順位も上がるため、商品が表示される機会が増えます。その分、訪問者数も増えることが期待できます。
入札価格のチューニング=表示回数の調整
商品が見られているのに売れていない場合は、入札価格を下げるケースもあります。
売れている商品をさらに表示させたり、売れていない商品の表示を控えたりするために入札価格のチューニングを行います。
入札価格のチューニングに関して詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶入札価格のチューニングで訪問者数を増やそう!アイテムマッチ運用テクニック
入札価格をチューニングする際のポイント
アイテムマッチで入札価格をチューニングする際のポイントについて説明していきます。
ポイント1:集客できている(クリックされている) 商品は何か
まずは、アイテムマッチの商品別実績レポートを見て、クリックの多い商品は何か確認していきましょう。
クリック数の多い商品=アイテムマッチの集客の要である商品=費用を費やしている商品なので、この商品をチューニングすると全体実績へ及ぼす影響が大きくなります。
集客できている商品のテコ入れをしていきましょう。
クリック数の多い商品があれば、その商品のROAS(ロアス)も見ていきます。
ROASとはReturn On Advertising Spendの頭文字をとった言葉で、「実施した広告に対して得られた売上の割合」すなわち「広告の回収率」を表します。
ROASの値が高ければ高いほど広告の費用対効果が高かったと判断できます。
クリック数があり(集客ができている)、かつROASも良い(費用対効果が高い)商品もあれば、クリック数はあってもROASが良くない商品もあります。
パターン別にチューニングの内容は異なるので、ポイントを説明します。
クリック○ ROAS○の場合
クリック数も十分に取れていて、ROASが目標のROASを大きく上回る場合は、アイテムマッチでかなり効果の高い商品になります。
より露出すれば売れるポテンシャルのある商品のため、入札価格を上げることがおすすめです。
入札価格を上げる
(商品単価が高い+10円、商品単価が低い+2~5円)
クリック○ ROAS×(売上あり)の場合
クリック数は取れているがROASが良くない、しかし売上はあがっている商品の場合、アイテムマッチの効果は出ているが、費用対効果が見合っていない状態です。
その場合は入札価格を下げることを検討しましょう。
ただし、集客はできており売上実績もある商品になるので、平日よりも購買率が高くなる日曜日や5のつく日などのイベント日には入札価格を上げる(元に戻す)とROASが改善される可能性があります。
入札価格を下げる(ー1円~3円程度)
※5のつく日、日曜日は入札価格を上げる(元に戻す)
クリック○ ROAS×(売上なし)の場合
クリック数は取れているが、ROASが良くない、売上もない商品の場合、集客はできているが、購買に結び付いていない状態です。
その場合は購買を促進するような施策(ポイントやクーポン)を検討しましょう。
ここに該当する商品で「新商品で露出を強化したい」「商品スコアをアップしたい」という目的がある場合は現状維持、入札価格を下げるもしくは出稿を停止しましょう。
購買率アップ対策(ポイントやクーポン)の実施
目的がある場合は 現状維持、入札価格を下げるもしくは出稿を停止
ここを削る・入札価格を下げることで、その分他の商品に費用を回すことができます。
ポイント2: 広告効果の高い(ROASの高い) 商品は何か
次にアイテムマッチの商品別実績レポートを見て、ROASの高い商品は何か確認していきましょう。
広告効果の高い商品の底上げをしていきましょう。
アイテムマッチを使って広告運用していても、利益がきちんと出ていないとストア運営に影響します。アイテムマッチを運用した結果、利益も出ていることが重要ですよね。
ストアとして利益の出るROASの基準値を把握しておくと、アイテムマッチの運用に役立ちます。
目標ROASについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶広告効果の目安「ROAS」を徹底解説|目標ROASを計算してみよう
他店の目標ROASの参考値ですが、利益率の高い商材は300%〜目標にしていたり、利益率が低い商材は600〜800%を目標にしていたりします。
ROAS○の場合
ROASが高く出ている商品は、表示(クリック数)が少ない割にCVにつながっているので、より露出すれば売れる可能性があります。そのため、入札価格を上げることがおすすめです!
入札価格を上げる
(商品単価が高い+ 5〜10円、商品単価が低い+ 2〜5円など)
商品によって上げ幅は調整しましょう。
ROASの高い商品の対策は以下の記事をご参照ください。
▶クリック数が足りない!でもROASは悪くないときのアイテムマッチ運用方法
入札価格のチューニングを一括登録する方法
新たに入札価格を決定したら、まとめて一括入札します。
アップロード用CSVファイルを取得し、商品コードと入札価格を入力した一括入札用ファイルを作成し、アップロードします。
商品一括入札について詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶売れ筋商品を一括入札!アイテムマッチの商品を一括で登録(追加・変更・削除)する方法
商品ごとの入札価格のチューニング
今回説明したアイテムマッチの入札価格チューニングの際の着目ポイントを踏まえて、入札価格チューニングの流れを以下のようにまとめてみました。
■商品ごとの入札価格チューニングの流れ
- アイテムマッチの商品別実績レポートを開く
↓ - 表示回数・クリック数(訪問者数)を見て、集客が成功している商品をチェック、ROASも確認
↓ - 入札価格のチューニング
↓ - ROAS(ロアス)の高い商品をチェック
↓ - ROASの高い商品の入札価格をチューニング
↓ - クリックのない商品をチェック
↓ - クリックのない用品の中で売りたい商品の入札価格をチューニング
↓ - チューニングした新しい入札価格を一括登録する
ひとつの指標だけで判断すると、効率よく広告費用が消化されない=商品の表示回数が増えない、もしくは広告費用ばかりかかってしまうという状況にもなるので着目すべきポイントにしたがってチューニングを行っていきましょう。
チューニングのロジックを理解できると、もっともっとお客様を効率よく集めることができますよ!
チューニングのポイントを教えてもらったことで、アイテムマッチでの集客が楽しくなりそうです。
アイテムマッチで実績のない(クリックのない)商品は手動でチューニング
アイテムマッチで実績の出ていない商品はどのように対応すればいいでしょうか?
アイテムマッチで実績を出せなかったクリックのない商品の場合、競争の激しいカテゴリ・競合にアイテムマッチの枠が奪われていると考えられます。
ライバルとの違い、集客できていない原因を把握しましょう。
表示回数・クリック数が少ない商品
他店よりも「入札価格」もしくは「商品スコア」が低い可能性があります。(アイテムマッチの掲載順位は入札価格×商品スコアで決まります)
その商品が「注力したい商品である」場合や、シーズン中のカテゴリ、ストアの全体実績では売れ筋の商品である場合は、入札価格を上げて露出強化することを検討しましょう。
(注力商品、ストアの売れ筋商品、季節需要のある商品の場合は)入札価格を上げる
「実績のない商品は出稿削除するべきでは?」のお声をよく頂きますが、極端にクリック数が多くROASを悪化させている商品や単価の低い商品以外はなるべく多くの商品を入札しておくことをおすすめします。
実績の出ていない商品でも売りたい場合は手動で入札価格を上げていきます。
現在アイテムマッチの掲載枠がどんどん増えており、特にアプリトップのレコメンド枠などはユーザーの検索履歴や購買履歴に連動して掲載されるため、狙って掲載することが難しくなっています。
そのためなるべく多くの商品を出稿しておくことで少しでもアプリトップからの訴求ができる可能性を高めることが狙いです。
アイテムマッチの掲載箇所について詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶ご存知ですか?アイテムマッチの掲載箇所が増えました!アイテムマッチの掲載箇所【最新版】を紹介
手動で入札価格をチューニングする方法
一部商品の入札価格を変更する場合は、アイテムマッチの管理画面から変更できます。

特に売りたい商品の場合は部分的に手動でチューニングがおすすめです!
まとめ
今回はアイテムマッチを効率よく運用するためのチューニングについて詳しく説明しました。
入札価格のチューニングが苦手な方にもご理解いただけたかと思います。
チューニングのロジックがわかれば、アイテムマッチでの集客アップが期待できます。自分のストアにお客様をどんどん集めていきましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございます。これからもストア様に役立つ情報を発信していきますので、ご期待ください。
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