2023年11月07日

年間実績からみるYahoo!ショッピングの食品カテゴリトレンド~広告をどう使う?~

普段の食事から贈答品まで幅広くインターネットを利用して購入されているのが、食品カテゴリです。

食品カテゴリの商品は、日常的に食べるものやスイーツ、ドリンク、旬の食材など多岐にわたります。種類によっては、季節での需要の変動がありそうですよね。

そこで今回は、アイテムマッチの年間実績から食品カテゴリにはどのようなトレンドがあるかを検証し、おすすめの販促施策について解説します。

食品カテゴリの関連商品を扱っているストア様はこの記事を読んで、どの月に力を入れるべきか検討してみてください。

■この記事のポイント

  • 食品カテゴリが最も売れる時期は10月~12月
  • 取り扱うアイテムの種類によって最も売れるタイミングは変わる
  • 最も売れる時期に広告を強化して、商品の露出を高めよう
  • 食品カテゴリは消耗品で再購入が見込めるので、リピーター育成のためにもクーポンを使おう

食品カテゴリのEC市場規模

まずは食品カテゴリの国内食品通販市場の規模を見てみましょう。

株式会社矢野経済研究所の調べによると2023年の国内食品通販の市場規模は約4.3兆円になるとされています。(参考:食品通販市場に関する調査を実施(2022年)|株式会社矢野経済研究所)

■食品通販市場規模推移と予測

画像引用:食品通販市場に関する調査を実施(2022年)|株式会社矢野経済研究所

2020年の巣篭り需要から大きく伸び、そのまま高止まりで継続しています。

ショッピングサイトに限らず、ネットスーパーといった業態も含め、全体で伸びていますね。

コロナ禍で食品をネットショップで購入する動きが更に進んだ感はあります。

今後はサブスクリプションタイプの販売スタイルも増えそうですね。

アイテムマッチの年間実績からみる食品カテゴリの広告トレンド

Yahoo!ショッピングではどのような動きがあったのか、アイテムマッチの直近1年間の実績から見ていきましょう。

食品カテゴリのアイテムマッチによる集客がどの時期に、どのくらい伸びたのかを把握していきます。

カテゴリ全体のアイテムマッチ実績推移

食品カテゴリの年間広告トレンドは以下のような動きが見られました。

食品カテゴリの年間広告トレンドのポイントは以下の3つです。

  1. カテゴリ全体としては12月が最もクリック数が多く、アイテムマッチ利用金額も12月が最も高く出ている
  2. 9月~12月はクリック数も高く、広告利用も多い=売り上げの見込める期間
  3. クリック数、クリック率が高く出ている月(9月・10月・11月・12月)は効率よく集客できている広告効果の高い月

食品カテゴリ全体で見てみると、圧倒的に10月~12月にかけてクリック数や広告費が伸びていることから、需要があることがわかります。

お中元・お歳暮、クリスマス、年末年始、バレンタインデーなどのイベント時期や、ふるさと納税も関連していそうですね。

どの食品カテゴリ商品が、いつクリックされやすいのか?

次に、食品カテゴリ商品を種類別にして、いつの時期にどんな商品のクリック率が高いのかをまとめてみました。

種類最もクリックの多い月クリックの多い期間
スイーツ、洋菓子チョコレートケーキ、ミルフィーユ1月11月~2月
アイスクリーム、ジェラート、ゼリー3月2月~3月、6月~8月
チョコレート、ブラウニー、ティラミス、チーズケーキ、ロールケーキ、焼き菓子、クッキー、その他スイーツ、洋菓子、カップケーキ、シフォンケーキ、シュークリーム、ドーナツ、パイ、バウムクーヘン、パウンドケーキ、プリン3月1月~3月
モンブラン、マロングラッセ、タルト、デコレーション、ショートケーキ11月
スナック、おつまみスナック菓子1月1月・9月
キャラメル、飴、ソフトキャンディ、ウエハース、ガム、グミ、ジェリービーンス、クラッカー、ナッツ類、おつまみ珍味、その他スナック、お菓子、おつまみ2月1月~5月
駄菓子、豆菓子8月
お菓子アソート、詰め合わせ12月
ダイエット食品ダイエット食品2月1月~5月
チーズ、乳製品、卵チーズ1月
ヨーグルト、バター3月
牛乳、卵9月8月~10月・12月
生クリーム、ホイップ、その他チーズ、乳製品、卵12月
ドリンク、水、お酒梅酒、果実酒、リキュール1月11月~3月
コーヒー、紅茶、フレーバーティー、中国茶2月1月~3月
洋酒、健康茶、その他ドリンク、水、お酒4月
ビール、発泡酒、焼酎、中国酒、紹興酒、日本酒6月
水、炭酸水、ソフトドリンク、ジュース7月2月~8月
ハイボール、チューハイ、ワイン、ココア11月
緑茶、日本茶12月12月~1月
パン、シリアルパンケーキ、ワッフル2月
パン、シリアル、ジャム、コンフィチュール、マフィン、スコーン5月4月~5月
フルーツいちご、ドライフルーツ4月
パイナップル、キウイ4月3月~6月
その他フルーツ6月6月・9月
マンゴー、トロピカルフルーツ6月
すいか、桃、ブルーベリー、メロン、フルーツ詰め合わせ7月5月~8月
梨、冷凍フルーツ、ぶどう8月8月~9月
りんご、柿11月
バナナ、みかん、柑橘類12月
野菜冷凍野菜2月
人参4月
らっきょう6月
トマト、とうもろこし、その他野菜7月
野菜詰め合わせ8月
キノコ、じゃがいも、山菜、豆類、もやし9月
さつまいも、山芋、長芋、自然薯、大和芋、玉ねぎ、香味野菜12月
介護食品介護食品8月
乾物、乾燥豆類、缶詰ひじき1月
きくらげ、海苔、麩、その他乾物、乾燥豆類、缶詰、昆布4月4月~5月
かつお節、削り節、ごま、乾燥豆類、大豆ミート8月
とろろ昆布、海藻サラダ、乾燥わかめ、干ししいたけ、缶詰、煮干し、いりこ10月
魚介類、海産物干物、薫製、粕漬け、味噌漬け、西京漬け1月
海藻類2月
アナゴ、穴子、ウナギ、鰻、ウニ6月6月~9月
しらす、ちりめんじゃこ10月8月~11月
牡蠣、マグロ、タコ、フグ、イクラ、タラコ、魚卵、エビ、カニ、鮭、サーモン、貝類、クジラ、鯨肉、その他魚介類、海鮮類、海鮮惣菜、料理、練り物12月11月~12月
製菓材料、パン材料製菓用チョコレート2月12月~2月
イースト、酵母、寒天、ゼラチン4月2月~4月
あん、餡子、香料、製菓用パウダー類、その他製菓材料12月
惣菜、料理コロッケ、即席みそ汁、吸い物、野菜惣菜、料理1月
カレー、ハヤシライス、グラタン2月
粉もの、ピザ7月4月・6月~7月
お取り寄せ鍋セット、ごはんもの、オードブル、パーティセット、おでん、スープ、肉惣菜、料理、卵、豆腐料理11月11月~1月
調味料、料理の素、油なべつゆ、なべスープ、魚醤、ナンプラー、酒かす、食用油、オイル、中華、エスニック調味料、調味料詰め合わせ1月
ウスター、中濃、お好みソース、ドレッシング、ポン酢、みりん風調味料、めんつゆ、そばつゆ、醤油、マヨネーズ、塩、トマトソース、ケチャップ、パスタソース2月1月~4月
香辛料、スパイス、ドライハーブ5月
塩麹、麹類、酢7月
たれ、ルー、固形ルー、砂糖、甘味料、その他調味料、料理の素、油8月8月~9月
はちみつ、シロップ10月
だし、ブイヨン、がらスープ、みそ12月11月~12月
漬物、佃煮、ふりかけお茶漬けの素1月
キムチ1月
その他漬物、佃煮、ふりかけ3月
漬物、ぬか床4月
佃煮、梅干し6月
紅しょうが、漬け物の素7月
ピクルス9月
豆腐、納豆、こんにゃく納豆、おから、卯の花、高野豆腐1月1月~2月
低糖麺、こんにゃく麺、豆腐9月
こんにゃく、油揚げ、厚揚げ、がんもどき、湯葉11月11月~12月
肉、ハム、ソーセージハム、ソーセージ、肉惣菜、肉料理、馬肉、馬刺し、牛ホルモン1月
肉、バーベキューセット4月
鶏肉、羊肉(ラム、マトン)、豚ホルモン9月
パテ、レバーペースト、フォアグラ、鴨肉、合鴨、牛肉、鹿肉、猪肉、豚肉、その他肉、ハム、ソーセージ12月11月~12月
米、雑穀、粉類きな粉、米料理1月1月~3月
お菓子、ホットケーキミックス2月1月~3月
米、ごはん、米粉、上新粉、ベーキングパウダー、膨張剤、雑穀3月1月~3月
パン用ミックス粉、冷凍パン生地5月
餅、そば粉、小麦粉、その他米、雑穀、粉類12月
麺類、パスタそうめん6月6月~8月
パスタ、ラーメン、焼そば6月3月・6月
日本そば12月12月・2月~3月
和菓子、中華菓子大福、最中、干し芋、おやき、せんべい、中華まんじゅう、その他和菓子、中華菓子1月9月・11月~1月
おこし、雷おこし、ゆべし、八ツ橋、まんじゅう、もち菓子2月1月~3月
あんみつ、ところてん、和菓子詰め合わせ、ようかん、わらび餅、葛もち6月6月~10月
甘栗、たい焼き、あられ、ういろう、かりんとう、きんとん、杏仁豆腐、芋けんぴ、干菓子、落雁、月餅、上生菓子、練りきり、団子、笹団子8月8月~11月
カステラ、きんつば、ぜんざい、おしるこ、甘納豆11月

季節によって必要な商品があるので、上記のクリックの多い月を参考に商品の露出を高めると集客効果が見込めます。

以下の記事も参考にしてみてください。
【2023年】お歳暮と冬ギフト ー贈る時期と最適な価格帯、販促施策とはー

食品カテゴリにおすすめ施策

食品カテゴリにおける市場と広告のトレンドを踏まえて、おすすめの販促施策を紹介していきます。

1年間の実績から、以下の時期が販促施策を強化するタイミングといえます。

  • 1月・・・ダイエット
  • 2月~3月・・・バレンタインデー、ホワイトデー、ひなまつり
  • 4月~5月・・・いちごフェア、新生活、お花見、ゴールデンウイーク
  • 6月~7月・・・暑さ・夏バテ対策、土用の日
  • 7月~8月・・・お中元、夏休み準備
  • 9月~10月・・・秋の味覚
  • 11月~12月・・・お歳暮、クリスマス、年末年始(おせち)

食品カテゴリ全体が最も伸びる月は10月~12月です。これらの月を踏まえながら、商品によってはピンポイントで伸びる月もあることを把握しておきましょう。

早めに広告配信し、露出を高めておくと、実際の需要期に入ったタイミングで商品を見つけてもらいやすくなります。

食品カテゴリにおすすめ!集客対策としての「アイテムマッチ」の活用法を紹介します。

おすすめアイテムマッチ活用法

食品カテゴリは季節や気温、ライフスタイルが変化するタイミングによって関連商品の必要な時期に商品の検索が増えます。

お客様が商品を探しに来るタイミングで、アイテムマッチを活用し、商品の露出を高めていきましょう。

ひとりでも多くのお客様に商品を見てもらえるように、以下の広告運用を行うことをおすすめします。

食品カテゴリ販促強化月には月次予算を上げる

食品カテゴリの需要が高まる月は、特に広告配信を強化してみましょう。

お歳暮や年末年始のイベント準備が始まり、訪問客数(クリック数)の増える10月~12月には、アイテムマッチの月次予算の上限を最大限に上げることを検討しましょう。

その他にもセール時期の3月や、お中元・夏ギフトの需要が高まる7月も要注意です。

ここで設定した月次予算の上限金額をもとに広告配信の量が決まり、均等配信システムにより期間内で予算を使いきるように広告表示頻度を調整します。

■月次予算上限を上げるタイミング

  • クリック数の高まるシーズン
  • 広告予算が順調に消化しているとき

月次予算の設定について詳しくは以下の記事をご参照ください。
はじめてでも安心|とっても簡単!アイテムマッチの「月次予算」「日次予算」設定

入札商品を増やす(全品指定価格入札×個別入札を併用する)

たくさんのお客様を集めるためには、ひとつでも多くの商品の表示回数を増やし、クリックしてもらうことが重要です。

そのためには入札商品を増やす必要があります。

そこでアイテムマッチの効果的な入札方法として「全品指定価格入札」×「個別入札」の併用をおすすめします。

全品指定価格入札をすることで全商品の露出機会を確保できます。

特に売りたい商品、売れ筋の商品は、個別入札でさらに露出させて売上アップをはかっていきます。

全品指定価格入札の入札価格に迷う場合は、最低入札価格+10円を目安にしてください。

アイテムマッチの効果的な入札方法について詳しくは以下の記事をご参照ください。
予算5万円から始める!アイテムマッチの効果的な入札方法「全品指定価格入札」×「個別設定」を徹底解説

購買率アップ&リピーター育成のためにクーポンを使おう

検索画面に他社の商品と並んだ時に、クーポンがあれば購入の決め手になるかもしれません。

また、食品カテゴリは消耗品ですので、その商品に満足いただければ再度購入してもらえる可能性の高いカテゴリです。2回目の購入がしやすいようにクーポンを発行するのもリピーター育成のためには有効です。

お気に入りのお店として認知してくれるお客様が増えると、売上も安定します。

そのためにもターゲットや商品を絞ったクーポンを発行するなどして、購買率アップも目指しましょう。

おすすめクーポンの発行方法

クーポン発行ツール「STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)」は獲得したいお客様層や商品に絞ってクーポンを発行できるので、クーポンの無駄打ちがありません。

STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)の利用には全商品1%以上のPRオプション料率の設定、もしくはプロモーションパッケージにご加入いただくことが必要です。
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)のご利用案内はこちら
オプション設定がまだの方はこちら
PRオプションについてはこちら
プロモーションパッケージについてはこちら

食品カテゴリのストアさまには以下のクーポン発行が特におすすめです。

  • お歳暮やクリスマスなどイベントに関連した商品のみにクーポンを発行する
  • 初回購入のお客様に2回目購入に使えるクーポンを発行する

商品を絞ったクーポンの発行については以下の記事をご参照ください。
STORE’s R∞に「商品タグ」指定機能が追加!在庫処分も商品除外も売上アップも叶えるクーポン術

リピーター向けのクーポンの発行については以下の記事をご参照ください。
リピート購入は人気店のバロメーター、難しくないリピーター育成術!

クーポンも有効に活用してきましょう♪

まとめ

今回は、アイテムマッチの年間実績から食品カテゴリの広告トレンドとおすすめの販促施策について説明しました。

食品カテゴリが圧倒的に強い時期は、10月から年末にかけてです。

クリック率の高まるタイミングや活用方法を理解しておくことで、より効果的にお客様を集め、売上につなげることができるので、今回の記事を参考にしてぜひアイテムマッチをご活用ください。

【関連記事】
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