まだクーポンを使ってない?クーポン発行がもたらす4つのメリットと活用事例、設定ポイントを解説
Yahoo!ショッピングに出店しているものの、まだクーポンを発行していないストアの方も多いかもしれません。
クーポンは購買率を上げるだけでなく、自ストアへの集客や顧客ロイヤリティの向上にも効果的です。
クーポンを活用することで、初めて訪れるお客さまにとっても商品を購入しやすくできます。また、購入いただいたことのあるお客さまには2度目、3度目の購入を促し、何度でも購入してもらうことで、リピーターとして定着してもらえます。
売上アップには欠かせない施策ですので、利用しない手はありません。
そこで今回は、クーポン未発行のストアさま向けに、クーポンの基本からクーポン活用による具体的なメリットを解説します。
初めての方でも不安なく始められるよう、実践的なポイントも紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
- クーポン発行により、訪問客数・購買率・客単価・顧客ロイヤリティの向上が期待できる
- クーポンは新規顧客の獲得と既存顧客のリピート購入促進に効果的
- クーポンの設定次第で、特定の日にターゲットを絞った配信もできる
目次
クーポンとは?
クーポンは商品の購入時に割引を適用できる特典のことです。
クーポンを利用することでお客さまが通常よりもお得な価格で商品を購入でき、ストアにとっては売上アップや新規顧客の獲得につながる強力な販促施策です。
また、クーポンにはいくつかの種類があり、割引金額やパーセンテージ割引、送料無料、セット購入での特典など、ストアごとに自由に設定することができます。
■クーポン発行パターン
- 割引金額(〇〇〇円引き)
- パーセンテージ割引(△%OFF)
- 送料無料
- 利用条件付き(〇個以上、〇,〇〇〇円以上、)
訪問者数、購買率アップを目指すなら、クーポン発行はぜひ取り入れていただきたい施策です。
クーポンの4つのメリット
クーポンのメリットと効果は、売上を構成する3つの要素「訪問者数」「購買率」「客単価」のすべてに影響を与える点にあります。
■売上の方程式
売上 = ①訪問者数 × ②購買率 × ③客単価
- ①訪問者数:ネットショップにアクセスしたお客さまの数
- ②購買率:商品を購入したお客さまの割合
- ③客単価:購入したお客さまの1人当たりの商品購入価格
商品を探しに来たお客さまが、クーポンバッジを見て、どんな商品か見てみようと興味を持って商品をクリックし、クーポンがあることで購買に至る確率もアップするという流れです。
■クーポンバッジ掲載イメージ
クーポンは、訪問者数を増加させ、購買率を引き上げ、さらには利用条件を工夫することで客単価の向上も期待できる施策です。
ここでは、クーポンの具体的な効果について、4つのポイントに分けて紹介します。
1.クリック数の増加(訪問者数の増加)
クーポンを発行することで、広告や商品ページへのクリック数(訪問者数)も増加します。
クーポン目的の新規顧客が増えたり、検索結果やカテゴリリストからクーポン付きであることがわかるとクリックする回数も増えたりするので、集客効果が高まります。
実際に、クーポン未利用ストアより利用ストアの方がクリック率が2.4倍になったというデータもあります。
また、クーポンを使用したお客さまが次回もストアに訪問する可能性が高まるため、長期的な集客にもつながります。
2.購買率の向上
クーポンは、購入を迷っているお客さまに強い購入動機を与えるツールです。クーポンがあることで「今が買い時かも」と感じるため、購買率がアップします。
クーポン利用をしているストアと利用していないストアの購買率(CVR)を比較したところ、クーポンを利用しているストアの購買率は0.5%アップしているという実績が出ています。
割引や特典によってお客さまが購入を即決するケースも多く、特に初めてのお客さまに対しては、試しに購入してもらう良い機会となります。
即決しないまでもカートに入れておいてもらえると、まだ購入していただけるチャンスは残っているので、結果的に購買率アップにつながります。
3.客単価の向上
クーポンに「〇〇円以上の購入で〇〇円OFF」や「〇個以上のお買い物で〇円OFF」といった条件を設定することで、お客さまがより多くの商品や高単価商品を購入しやすくなるため、客単価の向上が期待できます。
例えば、「5,000円以上の購入で500円OFF」といったクーポンを設定すれば、5,000円以上という条件を満たすために追加で商品を購入するお客さまが増えます。
また、購入金額にあわせて、割引額をあげて複数クーポンを発行するのもおすすめです。(例)「3,000円以上の購入で100円OFF」「5,000円以上の購入で500円OFF」「10,000円以上の購入で800円OFF」
これにより、クーポンの使用と共に全体的な売上もアップします。
4.顧客ロイヤリティの向上
顧客ロイヤリティとは、お客さまがストアや商品、サービスに対して信頼や愛着を感じ、リピーターとして利用し続ける状態のことです。
顧客ロイヤリティが高まれば、ストアのファンが増えることが期待できます。
クーポンは、お客さまのリピーター化を促す強力な手段です。
例えば、購入後に次回使えるクーポンを提供することで、再度ストアを訪れてもらうきっかけを作ることができます。
さらに、定期的にクーポンを発行することで、一度でも購入いただいたお客さまに「この店はお得」と印象づけ、長期的な信頼関係を築くことも可能でしょう。
お客さまのお誕生月にクーポンを配信すると、「このお店は特別扱いをしてくれている」と感じてもらえ、再訪問してくれるのではないでしょうか。
リピーターが増えると安定した売上基盤が作れますね。
では、クーポンにはどんな種類があって、どのように活用できるのか見ていきましょう。
クーポンの種類
Yahoo!ショッピングのクーポンは、モールクーポンというYahoo!ショッピングが設定するクーポンとストアクーポンという各店舗が発行する独自クーポンがあります。
- モールクーポン
モール全体の商品またはモール内の一部の商品に対して適用されるクーポンで、値引き金額はYahoo!ショッピングが負担(例:ゾロ目クーポン) - ストアクーポン
各店舗が発行する独自クーポンで、値引き金額は各ストアが負担
クーポンの表示場所は「検索ページ・商品詳細ページ・カートページ」で設定可能です。
ストアクーポンは以下の設定ができます。
- 利用条件の設定:注文金額、注文個数、利用可能数、利用可能端末
- 対象商品の指定:一部(最大1,000商品指定可能)もしくは全部
- 対象者の指定:STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)を利用する場合にのみ可能
上記の設定によって、様々なパターンでのクーポン配布が可能です。
ストアクーポンの詳細については以下のページをご参照ください。
▶クーポン概要|ストアクーポンとは(Yahoo!ショッピングストア限定)
※アクセスにはストアアカウントを取得のうえ、ストアクリエイターProへログインが必要です。
ストアクーポンをうまく活用することで、集客・購買率・客単価アップの機会を自ら作り出すことができるんです!
次に、クーポンをいつ、どのような時に活用すればいいのか、ストアクーポンの事例を紹介します。
クーポン活用事例
では、実際にクーポンを使うのはどんな目的で、いつ発行すればいいのでしょうか?
今のストアの課題や要望に応じて、それぞれの目的に合ったクーポンを発行しましょう。
他のストアで実施されたSTORE’s R∞のクーポン発行事例を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
とにかく売上を上げたい場合
とにかく売上を伸ばしたい場合は、短期間でも購入導線を増やすために全ユーザーを対象としたクーポンをおすすめします。
例えば、今月の売上が目標に足りない場合、今月残りの日数(2週間)で使用できるクーポンを発行し、ストアニュースレターで期間限定のクーポンをお知らせをお送りしてみましょう。
【事例】
・カテゴリ:スマホ、タブレット、パソコン
・ストア客単価:65,000円
【クーポンの内容】
・クーポン発行期間:約2カ月
・クーポン内容:全品5%OFF
・クーポン利用対象者:全顧客対象
【成果】
・売上:165%アップ
・購買率:149%アップ
・客単価(初回購入者):110%アップ
大きく売上を伸ばすために、全品、全顧客対象でクーポン施策を実施したところ、売上、購買率ともアップした好事例です。商品単価の高いカテゴリはクーポン効果も高いですね♪
効率よく売上を上げたい場合
効率よく売上を上げるためには、販促費を一律に割り振るのではなく、重点的に注力すべきターゲットに振り分けることが重要です。
例えば、新規顧客の獲得が課題である場合、既存顧客と新規顧客に同じ比率で予算を割くのは非効率かもしれません。そこで、新規顧客に対して80%、既存顧客に20%といった形で、より多くのリソースを新規顧客に向けることで、効果的に売上を伸ばすことができます。
特に新規顧客向けにクーポンを発行すれば、興味を持っているけれどまだ購入に至っていない層を取り込むチャンスが広がり、売上アップが期待できるでしょう。
【事例】
・カテゴリ:食品
・ストア客単価:約1,500円
【クーポンの内容】
・クーポン発行期間:1カ月
・クーポン内容:全品10%引き
・クーポン利用対象者:未購入者
【成果】
・施策CVR:49.1%
・クーポン獲得率:5.9%
・クーポン経由の売上が130万円を突破!
未購入者限定で10%引きをクーポンで打ち出すことによって、効率よく売上アップ、新規顧客獲得につながりました!
リピーターを増やしたい場合
確実にリピーターを増やしたい場合は、以下の事例のように大型販促イベントで獲得した新規顧客に対してクーポンを発行すると定着につながりやすく、効果的です。
【事例】
・カテゴリ:レディースファッション
【クーポンの内容①】
超Paypay祭の日に初めて購入したユーザーに対して、次月サンキュークーポンを配布
・クーポン発行期間:1カ月
・クーポン内容:全品300円引き
・クーポン利用対象者:生涯1回購入者、2021年7月25日に購入した方のみ
・クーポン利用条件:なし
【クーポンの内容②】
過去購買履歴あり+超Paypay祭に購入しなかったユーザーに向けてご無沙汰クーポンを配布
・クーポン発行期間:2週間
・クーポン内容:全品1,200円引き
・クーポン利用対象者:生涯1回のみ購入、最終購入日は過去3年~2021年7月24日
・クーポン利用条件:10,000円以上
【成果】
・売上:124%アップ
・購買率:120%アップ
リピーターになってもらうためには、直近で購入してもらったお客さま向けにクーポンを発行し、ストアニュースレターでご案内するのもおすすめです!
離脱を防ぎたい場合
新規顧客は獲得できているのに、全体の客数が右肩上がりにならない場合、過去に購入いただいたお客さまが離れてしまっているということが考えられます。
購入してしばらくたったお客さまを再度ストアに来店いただくために、お得なクーポンを発行してお客さまを離さないようにしましょう。
【クーポンの内容】
・クーポン発行期間:全日
・クーポン内容:100円~300円引き
・クーポン利用対象者:購入から一定期間たったユーザー限定
【成果】
・売上:141%アップ
かつては購入いただいたお客さまなので、クーポンがあれば再購入の確率は高いでしょう!
効果的なクーポン設定のポイント
クーポンをより効果的に設定するためのポイントを紹介します。
効果的なクーポン設定のポイントを押さえて、実践に入っていきましょう。
- 最適な値引き率を見つける
- 利用条件の設定を検討する
- 特別イベントやシーズンに合わせる
- リピーター向けクーポンを活用する
最適な値引き率を見つける
いざ、クーポンを設定してみよう!と思っても、どの程度の値引きをすればいいのか、迷う方も多いと思います。
利益を確保しつつ、魅力的な値引き率の設定を見つけていきましょう。
以下の表は、売上の伸びているストアがSTORE’s R∞(ストアーズアールエイト)を利用して発行したクーポンの平均値引き率を出しています。
※値引き額も率に換算しています。
全体の平均値引き率は6.5%でした。だいたい5%〜10%の間でクーポンの値引き率を設定するストアが多いのですが、カテゴリによって割合が異なることがわかります。
例えば、コスメの場合、売れているお店の平均値引き率は7.7%とあるので、商品単価が3,000円であれば200円~300円引きなどで設定すれば良いのでは?と考えられます。
まずは50円や100円からでもいいので、効果を確認するためにも始めてみましょう。
クーポンの値引きについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶クーポンの値引き率っていくらが正解?伸びてるストアの実績からカテゴリ別の値引き率を公開
▶『●×円引きクーポン』と『▲▼%オフクーポン』どっちを発行する?値引き金額はどうする?ークーポン金額のお悩み解消編ー
利用条件の設定を検討する
最初はクーポン効果を図るためにも、あまり細かく利用条件を設定せず、お買い物のハードルを下げた状態で、お客さまの購入を待ってみましょう。
その後、利益の確保や客単価アップなど目的に応じて、利用条件を設定するかどうかを決めていくことをおすすめします。
- 限定商品のみに適用するのかどうか
(例:15,000円以上の商品に送料無料クーポン、売り切りたいセール品や季節商品のみに限定など) - 購入金額や個数を利用条件に加えるかどうか
(例:5,000円以上の購入で500円OFF、2個以上の購入で5%OFFなど)
STORE’s R∞でクーポンを発行する方法はこちら
STORE’s R∞で送料無料クーポンを発行する場合、STORE’s R∞でキャンペーンの新規作成を行い、ターゲット(対象者)、クーポンの内容を目的に合わせて設定していきます。
まずは右にあるメニューから「キャンペーン登録」内の「通常キャンペーン登録」を選びます。
キャンペーンを新規作成し、キャンペーンの目的を選びます。今回は「オススメ」を選んでいます。
目的を選んだら、具体的な施策を1つ選び、配信対象者を設定します。今回は「LYPプレミアム会員限定」を選んでいます。
クーポンの内容を設定します。この時に「値引き」の項目でどの程度の値引きにするか選びます。送料無料クーポンにしたい場合は「送料無料」を選びます。
送料無料クーポンを利用する際の条件を付けることも忘れないでください。
対象商品を全商品とするのか特定の商品のみにするかも設定できます。
「保存」ボタンを押すとキャンペーンの設定が保存され、クーポンが発行されます。
特別イベントやシーズンに合わせる(利用期間を調整する)
特別なイベントやシーズンに合わせて、利用期間を限定することで、購買意欲を高めることができます。
ずっと配信しなくても、お客さまが特に集まるキャンペーンやイベント日にのみ発行するだけでも効果は大きいです。
実際に、2024年8月のSTORE’s R∞の実績によると、「5のつく日」や「日曜日」は平常時に比べ、クリック、購買率、売上とも大きく伸びています。
以下がクーポン配信に適したタイミングですので、参考にしてみてください。
- 5のつく日、日曜日、ゾロ目の日のとき
- 大型販促イベント、セール(超PayPay祭、ヤフービッグボーナス)のとき※特に最終おトク期間
- お客さまのお誕生月のとき
クーポン発行に適したタイミングについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶日曜日はクーポン経由売上約4.4倍!5のつく日と合わせてクーポン発行で売上アップを狙おう
▶誕生月が売上UPの狙い目!バースデークーポンおすすめ利用法を徹底解説
▶効果の高いおすすめクーポン施策はコレ|一括定期キャンペーンを設定してみよう
リピーター向けクーポンを活用する
継続的にストアの売上をアップしていくためには、お客さまの定着が重要です。
新規に初回購入してもらったら、忘れられない段階で2回目購入を促進しましょう。
初回購入してもらったお客さまにはストアニュースレターが送れるようになります。ストアニュースレターにお買い得商品や「2回目購入のお客さま限定」クーポンを付けることで再購入を促します。
2回目購入を促進するクーポン発行方法はこちら
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)の管理画面より、通常キャンペーンの登録を選択し、キャンペーンの目的の「オススメ」から「LYPプレミアム会員×1回のみ購入」または 「ソフトバンクスマホユーザー×1回のみ購入」 を選びます。
リピーターも人数が増えたからといっていつまでも安心はできません。
次の購入までに一定期間空いてしまうとそのまま購入しない(リピーターから離れてしまう)可能性が出てきます。
お客さまの離脱が気になる場合は、リピート購入を促進するクーポンを発行してみてください。
リピート購入を促進するクーポン発行方法はこちら
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)の管理画面より、通常キャンペーンの登録を選択し、キャンペーンの目的の「リピーターを増やしたい」から「購入後の再購入促進」を選びます。
リピーター育成について詳しくは以下の記事をご参照ください。
▶人気店に続け!新規客獲得からリピーター育成までのステップ紹介
▶リピート購入は人気店のバロメーター、難しくないリピーター育成術!
まとめ
今回はクーポン未発行のストアさま向けに、クーポンの基本からクーポン活用による具体的なメリットについて説明をしました。
クーポンを活用しているストアは、売上も購買率も伸ばすことができていることをご理解いただけたでしょうか。
この記事を読んで、ぜひクーポンにチャレンジをしてみてください。
クーポンの設定はストアクリエイターProでできますが、ターゲットを絞りたい場合は、STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)の利用が必要です。
管理画面や配信レポートも直感的にわかる仕様になっているため、クーポンの配信結果や顧客管理も簡単に行えます。
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)をまだご利用になっていないストア様は、以下のバナーよりご確認ください。
STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)の利用には全商品1%以上のPRオプション料率の設定、もしくはプロモーションパッケージにご加入いただくことが必要です。
※STORE’s R∞(ストアーズアールエイト)のご利用案内はこちら
※オプション設定がまだの方はこちら
※PRオプションについてはこちら
※プロモーションパッケージについてはこちら
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